Wed.

吾ひとり畦に憩へば


畑起こすわが足元に寄り来ては虫くはえゆく雀の親は


われひとり畦
(あぜ)に憩へば
                    歩み寄るひばりは土に紛(まぎ)るる色す


風にのりわが畦に来し岩つばめ一時群れていっせいに去る


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Sun.

山畑の荒れしに座せば


うぐいすの声を真近に聞きたくて

                         峡(はざま)の畑(はた)に吾が登り来し


(くは)入れぬ春幾度か畝跡(うねあと)の起伏もなくて荒れし山畑


ありし日の舅
(ちち)と励みし山畑の荒れしに座せば土あたたかし


杉植ゑむことなど夫
(つま)と語りつつ峡の畑にうぐいすを聞く


山裾にある田畑とは別に、山を登って行った所に畑があったようです。
私は行ったことがありませんでした。

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Tue.

燕帰り来去年の古巣に


残り雪三尺あれど春は来て燕帰り来去年の古巣に



わが畑の茄子の支柱に雛並べ順番に餌
(え)を与ふ親燕


わが畑の茄子の支柱に並びゐる子燕の色親より淡し



わが車庫に燕孵
(かへ)りて親鳥の出で入るに声は居間まで聞こゆ


健やかに親鳥となれよ子燕ら梅雨晴れの空へ今朝巣立ちたり


巣立ちたる雛伴ひて電線に並ぶ燕の囀
(さへず)り聞こゆ


子燕の巣立ちし後は旅立ちて空きたる子等の部屋にも似たり



夏の時惜しむがにして燕
(つばくろ)は今年二度目の巣籠(すごも)りはじむ



燕を詠んだ作品を集めました。母56歳から59歳の頃の作品です。
我が家のガレージと、そして畑の荷物小屋にも、燕が巣を作りました。


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Tue.

親子の鴨は


朝霧の流るる水面水皺を引きて親子の鴨は遊べる


対岸の柳林に鳴く鳥の声賑
(にぎ)やかに届く土手歩む



家から自転車で10分ほど行くと橋があって、
それを渡って右に折れると川沿いに土手が続きます。
おそらくその土手のことだと思います。
母が56、57歳の頃の作品です。


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