Tue.

わが身の肥えて


農離れ家ごもる日々いたづらにわが身の肥えて着る衣小さし


農作業の無い冬の間は家にいることが多く、体を動かすことが少ないから太って困る、
とこぼしていた母を思い出します。この歌を詠んだ時、母は35歳でしたが、
毎年毎年冬には同じことを言っていたような気もします。

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22:17 | 雑詠 | comments (0) | trackbacks (0) | edit | page top↑
Tue.

東京は桜咲きしと


東京は桜咲きしといふ電話受けゐる窓辺ぼたん雪舞ふ


新潟の冬の終わりは、東京よりひと月ほど遅れます。
当時東京に住んでいた私が電話をかけたのでしょう。
母が55歳の時の作品です。

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22:30 | | comments (0) | trackbacks (0) | edit | page top↑
Thu.

上京


次々にカメラに向かひ人ら立つ桜花
(おうか)ひと際しだるる下に


花に酔ひ陽気によひて語り居ればグラスにも浮きぬ散りし桜は


手を振りて笑ひ別れて来しになぜ帰る夜汽車に涙溢れ来


桜の頃に母が上京し、一緒に花見をしたことがありました。
三句目、何度見ても目頭が熱くなってしまいます。母が55歳の時の作品です。

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05:55 | | comments (2) | trackbacks (0) | edit | page top↑
Fri.

社の杉ゆ朝日透き来る


ひと冬の風雪に枯葉払ひたる社
(やしろ)の杉ゆ(=から)朝日透き来る


杉森に夕映えながし幾度も風邪ひきし冬漸
(やうや)く過ぎむ


仰ぎ見る杜
(もり)漸くに冬過ぎて杉の秀(ほ)に照る夕映えながし


み社の森に尾長の番
(つがひ)来て杉の花粉を空へ散らせり


家からすぐの所に神社があります。
鳥居から家の玄関まで、ほんの数十メートルです。
社(やしろ)というのは、その神社のことです。
森というほどではありませんが、高い杉の木が何本も立っています。
子供の頃は、ほかに遊び場も無かったので、私もよくその神社で遊びました。

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07:22 | | comments (0) | trackbacks (0) | edit | page top↑
Sat.

学ぶ地へ


折々に思ひつきては云ひきかす家出づる日の迫りくる子に


学ぶ地へ子は発ちゆきぬ汚れたる受験参考書部屋に残して


これは、私の兄のことを詠んだものです。
私よりずっと勉強の出来た兄は、受験した大学すべて合格しました。
そのうちの一つが地元の新潟大学でしたが、兄が選んだのは東京の大学でした。
作者38歳の時の作品です。

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05:49 | 息子 | comments (0) | trackbacks (0) | edit | page top↑
Sun.

鳴き交はす小鳥の声に


ガラス戸に雪降る影の見えながら空の明るき四月となりぬ


鳴き交はす小鳥の声に目覚めゐて起きるに早し楽しみて聞く



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16:30 | 雑詠 | comments (0) | trackbacks (0) | edit | page top↑
Sun.

巣だちゆく子は


もの言へば涙溢るをこらふるに巣だちゆく子は手を振り離る


これは私が勝手に東京に就職先を決めて家を出た時だったと思います。
親の心子知らずとは本当で、私はこれから始まる一人暮らしへの期待にワクワクし、
母がこんな気持ちで涙をこらえて私を見送ったとは、知らずにいました。

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20:39 | | comments (2) | trackbacks (0) | edit | page top↑
Mon.

どこよりか小鳥の声す


小田に積む三米の雪消すと黒き灰撒く汗ばみながら


どこよりか小鳥の声す凍
(し)み雪の厚き畑に灰撒きをれば


隣接に生コン工場建ちてより静寂のなき小田に疲るる


冬入り日まともに受けて壁白き工場のあたり明るく見ゆる


一句目は、今よりはるかに積雪量の多かった頃の、昭和59年(母46歳)の作品です。
二句目はその約10年後です。
我が家は、父が教員をしていて、農業が従の兼業農家でした。
冬になると農作業が無いのでほっとしていた母でしたが、
春になるといろいろと忙しくなり、
寝たきりの祖母を看ながらの農作業は、どれほど大変であったろうかと思います。
三句目の工場ができたのは昭和45年頃の話です。
あれが一日中うるさくて・・・と母が言っていたのを思い出します。

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23:50 | 農作業 | comments (0) | trackbacks (0) | edit | page top↑
Tue.

ふるさとの遅き桜に


雪国を出で来し我の厚着して桜咲く町を息
(こ)と並びゆく


この町とは群馬県高崎市のことです。
父と同じく教師の道を選んだ兄が、高崎市の高校に勤めていた時期があり、
母が兄の住まいを訪れたのでしょう。母44歳、兄25歳の頃でした。


わが村の桜も咲きぬ東京に花見せしより二十日余を経て


帰省せし子は思ほへずふるさとの遅き桜に会ひよろこびぬ


桜前線は、東京よりひと月ほど遅れて新潟県に訪れます。
ゴールデンウィークの頃帰省すると、運がよければもう一度お花見が出来ました。
この時母は56歳、そして私は・・・・・もう34歳でした。
結婚していて、生後半年の娘を抱いて帰省しました。

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18:13 | | comments (3) | trackbacks (0) | edit | page top↑
Wed.

中学に入りたる吾子は


英単語唱ふが聞こゆ中学に入りたる吾子は気負ひゐるらし


行進すブラスバンドの前列に吾子はラッパを胸そらせ持つ


山脈のめぐるグラウンド行進の楽はこだまと輪唱をなす


兄の中学校時代です。
もう38年も前の話で、当時母は32歳でした。
思えばとても若い母でした。

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17:52 | 息子 | comments (0) | trackbacks (0) | edit | page top↑
Wed.

雪積みて


雪積みて見渡せぬ窓なげきゐる老姑にながし今年の冬は


屋根から落ちる雪が家のまわりにいつまでも残っていて、
外も見えなかったのだと思います。
よほど積雪量が多かったのでしょう。母36歳の時の作品です。

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18:06 | | comments (0) | trackbacks (0) | edit | page top↑
Thu.

わが誕生日四月十日は


野は一面残雪ありて風寒しわが誕生日四月十日は


忘れられしわが誕生日夫
(つま)も子も健やかなるを謝して寝につく


母さん、ごめん!誕生日いつも忘れて!

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18:47 | 自分 | comments (0) | trackbacks (0) | edit | page top↑
Fri.

半生を共に生き来し


妻われに諦
(あきら)め持つや
          この日ごろ腹をたてざる夫(つま)となりたり


寡黙にてこと足る日々の夫と吾が話自
(おの)づと子らに及びつ


わが言葉聞くを拒みて立ち上がる夫よいつからかく変わりたる


わが理解及ばぬ日あり半生を共に生き来し夫なりしかど


昭和30年代前半に18歳で結婚した母が、36歳から48歳までの間に詠んだ作品です。
二句目では母は44歳、兄も私も就職し既に家を出ておりました。

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17:41 | | comments (0) | trackbacks (0) | edit | page top↑
Sat.

休日を


休日を早起きしたりわが家にまつはる春の猫に目覚めて


休日を常のごとわが起き出でて音憚
(はばか)りて濯(すすぎ)物干す



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06:00 | 雑詠 | comments (0) | trackbacks (0) | edit | page top↑
Sun.

野の雪の平たくなれば


見定めし位置掘りゆけば雪の底にわが田にひかむ水音聞こゆ


雪解けし水ぬくみをり昨年の秋堆肥を積みしわが靴跡に


野の雪の平たくなれば

      急かさるるごとき思ひに種籾(たねもみ)(ひた)


常のごと籾を漬せり減反にかかはりのなき自給農われは


雪解け間近、これから田畑の仕事で忙しくなってきます。
この時30代前半でまだ若かった母は、農作業があまり好きではなかったようです。

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01:57 | 農作業 | comments (0) | trackbacks (0) | edit | page top↑
Mon.

春耕の音たへ間なき


堆肥積みて一輪車押す単調に耐へて一日田を行き来する


春耕の音たへ間なき農道の青草の中にポットが光る


夜になりてなほも響ける耕耘機のライトが闇に向きかへてをり


病癒えて夫
(つま)が動かす耕耘機
           一日かかりて代掻(しろか)き終へぬ


代掻きを終へて安堵の帰り道水張りし田に初蛙聞く


「代掻き」とは、田植え前の準備作業です。
田に水を入れた後、耕運機などで土壌を攪拌、砕土、
水田の面を平らにし、苗を植えやすくする作業です。

しばらくは農作業の忙しい日々が続きそうです。よろしくお付き合いください。
今日は、作者30代半ばの三作品と、57歳の時の作品が混ざりました。

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05:00 | 農作業 | comments (0) | trackbacks (0) | edit | page top↑
Tue.

四月の照りの野に励み来て


(あぜ)陰に残れる雪に茶を冷やし
                     馬鈴薯植ゑむ畑(はた)を打ちをり


土掘るに昼過ぎ早く疲れつつ飛行機雲の解くるを眺む


手の内の厚くなりしと思ひつつ一日使ひしシャベルを洗ふ


目つむればまなうら熱し終日を四月の照りの野に励み来て



一句目では作者48歳、続く三句では作者37歳でした。
私自身は子供の頃、特に中高生の頃は、
農作業など何だかとても格好の悪いことのように思えて、
田植えや稲刈りに駆り出された時には嫌々手伝いましたが、
それ以外は、何かを手伝った記憶がありません。

母が、毎日毎日田んぼや畑から疲れて帰ってきて、
寝たきりの祖母を看、晩ご飯の支度もしていたのだと、
今になって、歌を眺めてやっとその苦労が見えてくる気がします。
どうしてこういう気持ちを、あの時は持てなかったのでしょう。
ねぎらいの言葉一つも、かけてあげることがありませんでした。

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05:43 | 農作業 | comments (0) | trackbacks (0) | edit | page top↑
Wed.

若き日の吾を見る如し


若き日の吾を見る如し若妻は慣れぬ手つきに鍬
(くは)振りてをり


春幾日野良に励めば化粧品は既に意味なきわが貌
(かほ)となる


(にはか)にも春長(た)けにけり
          抜き捨てし冬菜にも薹(たふ)の立ちて花付く


「若き日の吾を見る如し若妻は」と歌ったこの時、そして二句目も、
母はまだ32歳の若さでした。
三句目は、24年の時を隔てています。母56歳の作品です。

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04:32 | 農作業 | comments (0) | trackbacks (0) | edit | page top↑
Wed.

吾ひとり畦に憩へば


畑起こすわが足元に寄り来ては虫くはえゆく雀の親は


われひとり畦
(あぜ)に憩へば
                    歩み寄るひばりは土に紛(まぎ)るる色す


風にのりわが畦に来し岩つばめ一時群れていっせいに去る


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05:39 | | comments (0) | trackbacks (0) | edit | page top↑
Thu.

田植ゑ


苗取りて束ねる術を知らぬとて

           若きは寄りぬ苗代(なわしろ)の畦(あぜ)


苗代に育った苗をいったん取って束ねてから、手植えに取りかかります。


田植ゑ枠一直線にころがして夫(つま)と手植ゑす日の入りてなほ


ねんごろに苗手植ゑせり米余ると言はれたる日も今年の春も


田を植うと一日励みし夕暮れはむくみたるごとわが顔重し


一日田に浸りたる足ほてりつつ寝つかれずいて田蛙を聞く



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05:58 | 農作業 | comments (0) | trackbacks (0) | edit | page top↑
Thu.

疲れては


疲れてはやさしき言葉もかけずして
      常臥
(つねふ)す姑(はは)の襁褓(むつき=おむつ)取り替ふ


老ひ姑の呼ぶに起きゆく緩慢をいましめをれど夜中は眠し


これも田植え最中の、作者36歳の時の作品です。

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06:14 | | comments (0) | trackbacks (0) | edit | page top↑
Fri.

田植ゑの数日


田植ゑするわが小田の上風にのり

         蒲公英(たんぽぽ)の種子数多(あまた)越え行く


田植ゑかご置きて休みぬ遠山に消え残る雪の形云ひつつ


見出しだけ読みし新聞枕辺に積みて田植ゑの数日は過ぐ


手植えをしているため時間がかかっております。田植えの日々、まだ続きます。

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19:55 | 農作業 | comments (0) | trackbacks (0) | edit | page top↑
Sat.

田より帰れば


長病みの姑
(はは)の臥所(ふしど)

           ヘルパーのやさしき声す田より帰れば


あまり忙しい時には、ヘルパーさんをお願いしたことがありました。

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07:24 | | comments (0) | trackbacks (0) | edit | page top↑
Sat.

田植ゑ終りし一日


帰省せし人も総出に連休の村は田植ゑの賑
(にぎ)はいに過ぐ


夜半
(よは)幾度も目覚むる癖に悩みつつ

             田植ゑ終りてしるく疲るる


すずらんの香りを部屋に満たしめて

             田植ゑ終りし一日(ひとひ)こもれる


手作業のため時間のかかった田植えも、ようやく終わりました。

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07:35 | 農作業 | comments (0) | trackbacks (0) | edit | page top↑
Sun.

山畑の荒れしに座せば


うぐいすの声を真近に聞きたくて

                         峡(はざま)の畑(はた)に吾が登り来し


(くは)入れぬ春幾度か畝跡(うねあと)の起伏もなくて荒れし山畑


ありし日の舅
(ちち)と励みし山畑の荒れしに座せば土あたたかし


杉植ゑむことなど夫
(つま)と語りつつ峡の畑にうぐいすを聞く


山裾にある田畑とは別に、山を登って行った所に畑があったようです。
私は行ったことがありませんでした。

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07:40 | | comments (0) | trackbacks (0) | edit | page top↑
Mon.

わが汗涙浸みしこの土


山畑は元の原野に戻りゐて登り来たればうぐいすの鳴く


山畑は茅野
(かやの)となりぬ若き日のわが汗涙浸(し)みしこの土


昨日と同じく山の畑を詠んだ歌ですが、これは作者59歳の作品で、
前回の歌より25年ほど時が隔たっています。
今度私も実家に帰ることがあったら登ってみようかと思います。

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07:01 | 農作業 | comments (0) | trackbacks (0) | edit | page top↑
Tue.

隙間に出でてたんぽぽは


色淡く花開きをり地下街の明りに茄子
(なす)の苗は売られて


遮断機の上るを待てば踏切の隙間に出でてたんぽぽは咲く



一句目、野菜の苗のようなものが太陽の光及ばぬ場所で売られていたことが印象的だったようです。
茄子の苗が地下街で売られててねぇ、と母が私に言ったのをよく覚えています。
でも、どこでの話だったのか・・・新潟駅だったような気もします。

二句目は、東京で一人暮らしをしていた私の所に
母が訪ねて来た時だったように思います。
私は当時、小田急線沿線に住んでいたのですが、
その最寄駅の踏切だったのでしょう。一旦遮断機が下りると、
上り下りの電車が続くのでなかなか開かない踏切でした。
母が44歳、私が22歳の頃のことです。

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04:25 | 花、野菜 | comments (0) | trackbacks (0) | edit | page top↑
Wed.

どの顔も手も


緑増す田に水引きて見廻れば前山の方うぐいす鳴けり


農道に集まり憩ふ農婦われらどの顔も手も日焼けて光る


土手越えて川面の霧の流れくる苗田にをれば寒し日暮れは


二句目、野良仕事の合間に母は、
両隣の田畑のお母さん達と一緒に休憩をしていたようです。
どの人も、太陽の下での農作業でとても日焼けしていて、
「肌がつっぱるものだからみんなの顔がつやつや光って見えるんだよねぇ」
と母が言うのを聞いた覚えがあります。

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05:48 | 農作業 | comments (0) | trackbacks (0) | edit | page top↑
Thu.

近道に


土手越えて川の朝霧わが畑に流れ行く見ゆ橋渡る時


近道に農道を来し薄月夜蛙の声は地より湧き立つ


家から田まで自転車で10分程ですが、
途中の川にかかる橋から、川向こうの田畑に霧が流れるのが見えたのでしょう。
母が58歳の頃の作品です。

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04:39 | 雑詠 | comments (0) | trackbacks (0) | edit | page top↑
Thu.

亡き兄に習ひしやうに

畑のこと田のことわれに教へ呉れし兄思ひ出づ


働きて働きてうから育てくれし兄なり


働きてややに屈みし兄の背を今に忘れず


ここに歌われている「兄」は、母の義兄のことです。
母が義兄を詠んだ歌は数少ないのですが、
それでも母がどれ程義兄のことをありがたく思っていたかがよくわかる気がします。
この歌は、母がいつも短歌を書きとめていたノートの端に書かれていたものでした。


亡き兄に習ひしやうに畑のもの植ゑてこの春も作付終る


これは母が57歳の時の作品です。
「義兄」が亡くなってどれだけ時が経っても、
いつも義兄を思い出しながら田畑の作業をしていたのだと思います。

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05:15 | 義兄 | comments (0) | trackbacks (0) | edit | page top↑