Fri.
08/01/2008
暗記するほど
Sun.
08/03/2008
ハッピーバースディ
Mon.
08/04/2008
闇より匂ふくちなしの花
Wed.
08/06/2008
時にふと
Thu.
08/07/2008
背高き茶髪の
Fri.
08/08/2008
月下美人は夜の風に
咲き満ちて月下美人は夜の風にほのゆらぐたび香りを放つ
咲き満ちて真夜馥郁(ふくいく)と香りゐむ月下美人を思ひて眠る

花の写真は季節の花300さんのサイトからお借りしています。
月下美人、私は写真で見るまでその花の姿を知りませんでした。
夜に咲く花、なのですか。
母が55、56歳の頃の作品です。


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Sun.
08/10/2008
わが人生まだ先長きと
Sun.
08/10/2008
鳥が忘れて行ったねと
Tue.
08/12/2008
太陽のごとき
Fri.
08/15/2008
遠花火
遠花火夫(つま)と見てをり陽のぬくみ去りて清しき物干し台に
脱ぎ捨てし小さき浴衣の汗ばみて踊り疲れし子は眠りをり
以上の二句は、母が33歳の時の作品です。
「踊り疲れし子」が私のことならば、私はその時11歳だったことになります。
この二句目、私はとても気に入っています。
頭上にて音轟(とどろ)きぬ高速路に視界断たれて見えぬ花火は
高速路とは関越自動車道のことだと思います。
高速道路の高架下からの風景だったのでしょうか…。
母45歳の時の作品です。
受話器より祭太鼓のきこゆると帰省せぬ子のなつかしむ声
これは母が55歳の時の作品です。
この「子」は私のことだと思います。
あ、太鼓が聞こえる!懐かしいっ!と電話で言った記憶があります。
ちなみにこの時私は既に33歳でした。


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Mon.
08/18/2008
一年ぶり
Mon.
08/18/2008
帰国決まれば唯に待ちをり
生まれてより相見ぬ孫の丸き顔ビデオの中に声たて笑ふ
手に触(ふ)るるものみな口へもちゆく児(こ)
易々(やすやす)己が足の指も銜(くは)ふ
われの顔記憶にありや二年会わぬ児は電話にておばあちゃんと言ふ
われの顔記憶にありや二年ぶり帰国する子をただに待ちをり
外国に生まれしまだ見ぬ幼孫帰国決まれば唯に待ちをり
全て母が59歳の時の作品です。後の三句はどれも似た作品ですね。
電話で「おばあちゃん」と言ったのは上の子のほうで、
この時3歳半を過ぎたくらいだったでしょうか。
私達はドイツに2年住んだ後、また東京に戻ることになりました。


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Thu.
08/21/2008
衰へてなほ咲き続く
朝顔の蔓(つる)が乱れて寄る窓を閉づる時並ぶ蕾(つぼみ)をかばふ
この歌は、母が36歳の時の作品で、祖母の窓辺の朝顔だったように思われます。
10年も寝たきりだった祖母は、この年の夏に亡くなりました。
この2年前の作品に、
いささかの慰めとならむ常臥しの姑の窓辺に朝顔を植う
という歌があります。


花の写真は季節の花300さんのサイトからお借りしています。
衰へてなほ咲き続く朝顔の日に日に小さき花をいとしむ
これは母が46歳の時の作品です。
縁側のすぐ外に朝顔が植えられていたような気もしますが…。


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Fri.
08/22/2008
初もぎの胡瓜一本
ささやかなわが菜園の初もぎの胡瓜(きゅうり)一本夫(つま)と分け合ふ

きゅうりの写真は季節の花300さんのサイトからお借りしています。
茄子胡瓜の漬物旨き季節来て腹八分目行ひ難し
母が59歳の時の作品です。
母の塩分控えめの漬物は、私も大好きでした。


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Fri.
08/22/2008
百合ひと群は
夜もすがら雨の音して明けし朝百合ひと群は首傾(かし)げ立つ


花の写真は季節の花300さんのサイトからお借りしています。
母59歳の、最後の夏でした。


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Sat.
08/23/2008
生まれし子抱き
Sun.
08/24/2008
登る穂は
落つる汗袖に拭(ぬぐ)ひて草引けば額に涼しき一陣の風

稲の穂の茂るばかりと見ゆれども根方太りて穂を育(はぐく)める
登る穂は日に日に見えて梅雨明けの続く日差しに稲田かがやく

稲の写真は季節の花300さんのサイトからお借りしています。
母が59歳の時の作品です。
最後の句に、「梅雨明けの日差し」とあります。
今は8月の下旬。もっと早い時期に掲載すればよかったです。
歌集「花咲く道」には、昭和45(1970)年から平成9(1997)年の27年間に渡る母の短歌作品を、時系列に収めてあります。私はいつも、歌集全体を眺めては、各年の作品から今の時期に合わせて歌を選んでいるつもりなのですが、どうしても見落としが出てきて、こんな風に時期を逸して掲載することになってしまいます。
今年2月に始めたこのブログ、約一年をかけ季節が一巡りする間に、ほぼ全ての作品を掲載できるかな、と思っています。これまでにほぼ半数を掲載できたあたりでしょうか。
これからもどうぞよろしくお願いいたします。


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Tue.
08/26/2008
目的もなけれど
Wed.
08/27/2008
ゴム風船の顔笑ひをり
Fri.
08/29/2008
河鹿鳴く声は
Sat.
08/30/2008
川にひととき水とたはむる
帰国せし幼児(をさなご)は日々日本語に馴染むらしわれの言ふも聞き分く
二年ぶり帰国せし児(こ)と山あひの川に一時(ひととき)水とたはむる
この年の6月に、私達一家はドイツから日本に戻りました。
帰国後に私が二人の子供達を連れて実家を訪れたのは、
7月に1週間ほどと、あとは8月のお盆の頃に1週間ほどだったかと思います。
私が母と最後に会ったのは、そのお盆の時でした。
一句目の「幼児」というのは、私の上の子です。あと2ヶ月で4歳になるという頃でした。
二句目は、母が亡くなってから「毎日歌壇(毎日新聞)」に掲載された句だったように記憶しています。
母59歳の、最後の夏でした。


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Sun.
08/31/2008
「下山事件」夏幾十度
新聞を読みそめし頃の記憶なる「下山事件」夏幾十度
母が55歳の時の作品です。
「下山事件」を、インターネットで調べてみました。
(以下の文章は、主としてウィキペディアからの抜粋です。)
「下山事件」
1949年(昭和24年)7月5日朝、日本国有鉄道初代総裁・下山定則(しもやま さだのり)氏が、出勤途中に三越日本橋本店で失踪、翌日未明に常磐線綾瀬駅付近で轢断死体となって発見された事件。
戦後史最大の謎と呼ばれている。同事件から1ヵ月あまりの間に立て続けに発生した「三鷹事件」、「松川事件」と合わせて、国鉄の戦後三大ミステリーとも呼ばれる。
この年、母は11歳でした。


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